レッツその日暮らし

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夏の終わり

さすがに9月である、狂暴なまでの暑さは止み、吹く風の温度が変わってきた。
朝顔は気弱な花をまだ咲かせていて、葉には白い斑点が浮いている。なんだか老人の腕のようである。少し前までが嘘みたいに「一仕事終わった」風情を見せている。
それにしても、数鉢ある植木鉢のうちで一番元気なのは、ポトスたちだ。切っても切ってもめげないし、切った先がきちんと生き延びている。たまに切らないと、枝ばかり間延びしたり、薄くて小さな葉が増えてくるから、散髪して生き返らせるのであった。
こうして家がポトスだらけになるので、会社や友人宅に里子に出す。行った先で駄目になったという話を聞いたことがないので、多分もりもり生きているんだろうと想像している。
ここまで書いて思い出すのはホテイアオイのことで、こいつらは青い悪魔の別名を持ち、危険外来種の扱いを受けている。河川には決して捨てないようにと警告されるやつらである。今年飼っているめだかの鉢で、初めて青い花を咲かせているのを見つけて、思わず写真にとった。くじゃくの羽みたいな目玉模様が花びらの中心にあった。悪魔の目玉だなと思った。朝顔と同じくその日1日しか咲かない花だった。

今週は施設入所に立ち会った。行きは介護タクシーで、帰りはJRの普通電車。当たり前だが帰りはひとりなので、緑濃い車窓がだんだんねずみ色になっていくのをぼーっと見ていた。やや感傷的になり鼻の奥がツンとしたが、私が悲しむ理由なんてないのだった。