レッツその日暮らし

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定時パトロールする

犬は足取り軽く駆け出して、毎日歩く道をまた歩く。何がそんなに忙しいのか、何がそんなに目新しいのか、散歩係にはさっぱりわからないが、とにかく歩かなければ一生の損とばかりに歩く。
この犬が歩きたがらない時は要注意で、食べたがらない時は病院行きである。
病院は必要ないがやや元気のない時、というのがたまにある。もちろん散歩係の人間にも、そのような時があるから、あまり構わないように放っておくと、その辺で寝ている。その場所によって、犬の元気レベルにも段階があることがわかる。
自分のケージ。これは本気で寝ていたい場合。暗くてひとりになれる物陰。これは人間の動き次第では起きていたい場合。散歩係の半径2メートル以内。これは甘えて慰められたい時。この大枠の間にもう何段階かある気がする。
試験本番まで一週間になって、散歩係が昼間に家にいるので、犬も普段のペースとは違って隙あらば構ってもらおうとこちらを窺っている様子がわかるのだが、それに応えてばかりではこちらは勉強にならない。可哀想だけれど近所をサッと周るだけである。つかず離れずでいつでも出発OKアピールの犬には申し訳ないが、散歩係にはわかっている。ちゃんと、わかっているから待っていてくれ犬よ。